月食とめし碗  

*ただ今織り機に空きがあります。教室案内はこちらから


今日、札幌では皆既月食がとてもよく見えました。
ちょうど子供を習い事に送る時間だったので歩きながら見てました。
はじのほうが少し光り初めた月はとっても立体的に見えて、太陽や地球や月が真っ黒い宇宙に浮かんだ球だって事をぼぉっと考えてたらなんだか涙が滲んできました。
ちょっと前にNHKで見た、宇宙の何も見えない真っ暗な方向、ストローの穴程の範囲を宇宙望遠鏡で観測したら、太陽のような恒星を1千億持った銀河が1万個発見されたっていうのを思い出し、果てしなすぎてクラクラしてきましたけど(笑)。


今年中に織りたいものがまだまだあって織っているのですが、そろそろ今年を振り返った事を書いてもいい時期なんだなぁ。
宇宙の事考えた後に私の頭の中の事ってスケールが小さすぎてちょっと違和感がありますが・・・。
思いついた事を少しずつ書いてみよう。



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ここ数年うつわやさんの祥見さんの本を読んだり展覧会を見て、祥見さんの器に対する想いがとても好きになり、ホントに少しずつなのですが、私も気に入った器との暮らしを始めました。
前にも少し書きました。コレコレ
そして今年は家族全員のめし碗が揃いました。
毎日洗うたびに、それぞれ「らしい」めし碗だなぁ、と思って嬉しくなります。
子供たちはそれぞれ自分で選びました。
「同じように見えてもひとつひとつ違うからよーく見てね」とだけ伝えました。



長男・小6
気に入ったものをいくつか候補に上げたのですが、どれもすごくめし碗らしい形のもの。
そして渋い(笑)。彼らしい。
ひっくり返して高台までしっかりと見て選んでいました。
実は候補の上位2つが小野哲平さんのものでした。
静かだけれど存在感があってほんとうにいい器。
私も本当は一番良いと思っていたのですが、今回はやめようか、と言いました。
値段が他のものの倍近くしたという事もあるのですが、その存在感がちょっと今の私たちには不似合いな気がしたからです。
でも今でもそれで良かったのかな?と思うときがあります。
一番気に入ったのだからそれにした方が良かったのかなぁ・・・。
もちろん最終的に決めたものもとても気に入っていてすっかり馴染んでいます。



長女・小4
最初かわいい鳥の絵付けのを手にとっていましたが、最終的にこれに。
たぶん感覚的にしっくりくるものにしたのだと思う。
浅めであっけらかんとした印象が娘に似ている気がする。
丁寧だけどちょっと不器用そうにも見える形もなんだか娘の書く字や絵に似ている。
釉薬のかかり具合がお菓子にかかった砂糖やホワイトチョコレートみたいに見えるところが、甘いものの好きな娘っぽくて少し可笑しい。



T氏。これは私が選びました。
コーヒーやお酒のためのものの好みははっきりとあるのですが、和食器はよくわからないというT氏にぴったりなものを選んだなぁと思う。
色も質感も土っぽすぎず、特別変わった形ではないけれどいかにもめし碗という正統派な形ではない所。
「らしい」と思う。
大きさも一番大きい。



私のは・・・。あたりまえだけど好みの色と形と大きさです。
持ってみてしっくりして、色も形も好みだな、と思って選んだと思うのですが、
今改めてよ〜く見ると、微妙にいろいろな色が混ざり合っています。
質感もつるつるしてたりザラザラしてたり、素朴に見えて結構複雑。
やっぱりこのめし碗大好きだ。


みんな自分のめし碗の事どう思っているのかな。聞いた事ないけど。
特別な思い入れはいらないけれど、毎日使いながら時間をかけてそれぞれのめし碗と仲良くなっていって欲しいなぁ。
洗いながら拭きながら・・・そう思う。
私はみんなの友人を壊さないように丁寧に扱わないと。


写真が下手であまり魅力が伝わらない。
ホントはもっと素敵なんですよ!
手に乗せてみるともっといい感じなんです。
祥見さんのHPはこちらです。→
 

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