みずいろウールストライプ


「工房からの風」が終わり、ぼんやりした頭も少しはっきりしてきて、まず織ったのが定番のこれ。
ずいぶん前から織っているもので、今回も幅の広いものと細いものを数枚づつ用意しましたが
すべて旅立ってゆきました。


これを初めて織ったのはたぶん1997年だったと思います。
カーテンの縫製のアルバイトをしながら、夜や休みの日に少しずつ織っていたのだけれど、
何が織りたいんだろう・・・といろいろ迷っていた頃でした。
あてもなくいろんな糸を注文して、染めたり、試織したり、いろんな展覧会を見たり映画を見たり。
そんな事をしながら出来たもののひとつです。
ふわふわした部分、美しい平織りが見える部分、透ける部分とそうでない部分、好きな縦縞、上手く入れられたと思う。
そしてこれが出来た時、なんとなくひと山越えたような気がしました。
何かに憧れてとか参考にしたとか真似とかじゃなく自分のものができた気がしたからです。
それから後は何がしたいんだろう、と悩むことはなくなりました。
この最初の1枚は手放さず手元に置いてあります。

少しずつ改良して、途中からシボシボのテクスチャーも加わり、今まで織りつづけています。


でもこんなに織っているのに、名前が無い・・・。
いろいろ考えてみても自分っぽくなくてしっくりこない・・・ので
「みずいろウールストライプ」と呼んでいます。




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